研修旅行記 in France


 
ブラジル学生会館
                                           新名 秀樹








ル・コルビュジェ設計のスイス学生会館と同じ国際大学都市内にあり、スイス館の27年後1959年の建物となる。ブラジル人建築家ルシオ・コスタとの協働による。     

 内部を見学することは出来ず、外部のみの見学となる。

 スイス館と比較して、自由に造形している印象が強く、同じ作家の仕事だと考えると、ブラジル学生会館の方が若々しい表現に見えて、制作順が逆の様にも見えてしまう。特に1階平面の2つの曲線の壁により玄関建具が突き出たプランは、ユーモラスで印象的である。最近の建築で、突き出しだプランニングを時々見かけるが、こんな先例があるとは、知らなかった。



ルシオ・コスタとの共働は、無視出来ないだろうが、1955年のロンシャンの教会、1956年のラ・トゥーラット修道院へと至る表現主義?への変遷と無関係では、無い様に思われる。ちなみに1931年のサウォア邸と1932年のスイス館をセットにすると分かりやすい。  

   

エントランスホールをガラス越しに見ることが出来た。天井のコンクリート面が緩やかに曲面を描いて下がっていて、密度濃く、緊張感のある面白い空間に見えた。中に入っていないので、窓越しの印象ではあるけれど・・。



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